2度目のコロナ支援給付は?出したくない理由の「将来へのつけ」って何?その1

2度目の給付金はどうなる?今こそ知っておきたい政府が【給付したくない】本当の理由。

コロナ禍において2度目の緊急事態宣言が政府から出されたのが、令和3年1月8日~2月7日、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県を対象とするものでした。

これにより今まで耐え抜いてきた飲食店等も多くが力尽き、飲食や観光のみならず、小売店全般をはじめあらゆる業種が大きな打撃を受けています。

家計だって苦しい

そう叫びたくなりますよね。住宅ローンの支払いが滞ったり、日々の生活に困窮する世帯も徐々に増えています。

こんな時こそ、やはり直接現金を給付する2回目のコロナ特別給付金が期待されますが、麻生財務大臣をはじめ、管総理も否定的です。

その理由として麻生財務大臣が挙げているのが、

国債の発行による将来へのつけ、未来の子供たちに国の借金を残してはいけない

という、一見最もらしいものです。
そう言われてしまうと、確かに自分の子供や、さらにその先の孫子の代にまで借金を背負わせてはいけない、と思ってしまいます。
もちろん、政府も財務省も、国民がそう信じ込んで諦めてくれることを期待しているのです。

でも、ちょっとまってください

こう考疑ってみたことはありますか?

国債って、本当に国の借金なの??

この真相を知って、あなたは憤慨するかもしれません。
もしくは
だったらしょうが無い、と諦めるかもしれません。

どちらにしろ、実体を学んで損は無いのです。
おうち時間の長い今、せっかくなので、私たちの生活に直結する「国の借金」の話を読んでみてください。

国債って本当に国の借金なの?

何をいっているんだ、と思われるかもしれません。
国債の話題になると、いつも国から提示されるのは、国民一人あたり800万円もの借金を背負っています!というような強烈なパンチが飛んできますよね。

はっきり言います。

これは、真っ赤な嘘です。

国債の発行残高が 1000兆円前後あるのは事実です。

それを 1億2000万人で割ると一人あたり 800万円前後になるのも事実です。

だけど、国民一人一人、赤ちゃんからお年寄りまで、みんなが誰かに800万円返さなければいけない分けではありません。

だって、誰に返すのですか??
日本の国債を所有しているのは、ほとんど日本国内の金融機関です。
90%以上が日本の金融機関、銀行や保険会社などです。
それもその半分は中央銀行、そう、日銀が保有しています。

図で解説!国債を返済しなくていい理由

どういうことかを誤解を、ある一家の内情に例えて説明します。
少し長くなりますが、出来るだけわかりやすく書きますので、頑張って読んでみてください。

そうすればきっと、あなたも自信を持って2回目の給付を!といえるはずです。


仮の家族、その一家を“日常家(にちじょうけ)”とします。

〇肩を揉んでもらいたいお父さんとお小遣いが欲しい娘さん

お父さんは、娘さんに肩もみしてもらって、その代わりにお小遣いを100円渡したいと思っています。
でも、日常家は誰も現金を持っていません。
(下図①)

図① お父さん、現金が無い

〇お母さんの指示で息子さんがお金を提供

しかし実は息子は大変な資産家。
金(Gold)を沢山、家族に内緒の場所に保有していたとします。

みんな息子さんがお金持ちなのは何となく知っているけど、どこにそれを保有しているのかは判らない状態。

お父さんの希望を知り、司令塔のお母さんが言いました。
「息子よ、5年後に10%の利子を付けて返すから、100円貸しなさい」

お母さんは息子さんにお金を出させます。しかし、お母さんも鬼ではありません。5年後に利子をつけて返すことを約束します。

お母さんも現金を持っているわけではないのに、大丈夫でしょうか。

しかしそこは出来た息子。お母さんを信用し、100円を渡しました。
お母さんは約束通り、息子さんに5年後に10%の利子を付けて返す事を約束した、【日常家債権 110円 5年償還】を渡します。
(下図②)

図② お母さん【日常家債権発行】

〇お母さん、一家の資産を作ってお父さんに現金提供

現金を調達したお母さんは、ただでお父さんにお金を渡すよりも良い方法を考えます。
「そうだ、家族がもっと勉強しやすくなるように本棚を作ってもらおう」
そして、お父さんに 100円で本棚を作ってもらうことにしました。
(下図③)

この本棚があれば、家族はより勉強家になって価値が上がる!

図③ お母さん【100円】 ⇔ お父さん【本棚】

お父さんは本棚を作ることによって100円を手に入れました。
同時に司令塔のお母さんはこの一家の価値を高める【本棚】という資産を手に入れました。

〇お父さん、念願の肩もみを堪能する

100円を手に入れたお父さんは、無事、娘さんに100円のお小遣いを渡して、肩もみをしてもらうことが出来ました。
(下図④)

図④ お父さん【100円】 ⇔ 娘さん【かたもみ】

そして、こんな結果になり一家はみんな満足しました。

図⑤ みんな満足

〇娘さん、投資する

これで一件落着なのですが、堅実でしっかり屋さんの娘さんが、息子さんにこう言いました。
「私はお金を使わないから、その債権を100円で売ってくれない?5年後に110円になるんでしょ?」

息子さんはその時丁度手元に現金を残しておきたかったため、手元の債権と現金100円を交換してもらいました。

図⑥ 娘さんが投資

同じ一家の中にも、すぐに現金が手元に欲しい人もいれば、数年後に利子がついて戻ってきてほしい人もいます。その需要と供給のバランスが取れていると、さらにみんなハッピーになります。

ひとつ思い出して頂きたのは、最初の時点、誰も現金を持っていなかったときは、家族の中でまったく経済が動いていなかった、ということ。
お父さんは【肩もみ】してほしくても、娘さんはお父さんの得意な【本棚】は特に必要とはしていませんでした。ですので、ここでは取引が成立しなかったのです。

そこに【現金】が介在することで取引が生まれ、さらにいうと【債権】があることにより、娘さんは将来の利益(利子)を得ることができるようになりました。現金は持っていても一円も増えないので、現金が手元にあってもしょうがない娘さんにとってはありがたい限りです。

逆に言うと、【現金】やその裏付けとなる【債権】が無ければ、経済は活発に回っていかないのです。

〇お母さん、お金が無いのに借金を返済する!

さあ、5年が経過し、お母さんが【日常家債】を償還する日、言い換えると借金を返済する日が来ました。お母さんは現金を持っていなかったはず。さあ、どうするんでしょうか!

こうします!

「息子よ、110円貸しなさい。そうしたら、5年後に115円を返します。」

息子さんは、これに従いました。
このとき、息子さんの手元には100円の現金が残っています。ですので、これに10円を新たに加えてお母さんに渡しました。


お母さんは無事手元に返済資金の110円を手に入れ、娘さんから債権を買い戻すことが出来ました。

結果はこのようになりました。
お母さんの手元には債権による借入 が負債として115円残りました。
息子さんの手元には債権が115円あります。
娘さんの手元には、現金が110円残りました。

細かい数字については後ほど説明しますが、いかがですか?
この一家の中でぐるぐると現金や債権が回って経済活動している家族は、このままいくと破綻すると思いますか?

借金額が増えてるって?確かにそうです。
額面だけ見たら、110円だったものが115円になっています。

やっぱりこのまま借金が膨らんで破綻する!?
そんなことはありません

思い出してください。この一家は5年前に本棚を手に入れ、そこでみんなの書籍を活用しながら、お父さんはDIYの、娘さんはマッサージの技術を高めていました!

以前よりも質の良い本棚を作れるようになった代わりに、お父さんの作業費用は 100円から110円になっていました。

以前よりも質の高いマッサージが行えるように代わりに、娘さんの肩もみ代も100円から110円になっていました。

逆に言うと、お父さんは110円を払わないと肩もみしてもらえないし、お母さんは110円支払わないと新しい本棚を作ってもらえません。以前は100円だったものが110円になっていて、言い方を変えると、お金の価値が下がったことになります。

続きは次の回に!